《大阪市北区の取組み》

現況

1.曽根崎・西天満(写真左:真ん中)
  近松門左衛門作の人形浄瑠璃『曽根崎心中』の舞台である通称「お初天神(露天神社)」  の真横には,西区本田小学校で問題になったホテルと同一名称のホテルが。大阪市への申請上ではビジネスホテルを装いながら「実態はラブホテル」として営業しています。(写真:左)   「お初天神」は,元禄16年(1703年)に境内で実際にあった心中事件を題材とした『曽根崎心中』のヒロインである「お初」の名前に由来します。
  「キタの玄関・曽根崎」のシンボルの「お初天神」の真横にまで「偽装ラブホテル」の波が押し寄せています。   また,西天満の「駐大阪・神戸アメリカ総領事館」裏にも西区本田小学校で問題になったもう一つのホテルと同一名称のホテルが,大阪市への申請上ではビジネスホテルを装いながら「実態はラブホテル」として営業しています。(写真真ん中)
  観光都市を標榜する「大阪キタの玄関」がこの状況でいいのでしょうか?

 

  2.太融寺(たいゆうじ)町・兎我野(とがの)町(写真:右)
  町名にもなっている「太融寺(たいゆうじ)」は真言宗の準別格本山であり,境内には「淀殿の墓所」があり,さらに,桂米朝一門が「落語会」を催すことでも有名です。
  また,ジャーナリストで元読売新聞大阪本社社会部長の「黒田清」氏の葬儀がとりおこなわれたお寺としても有名です。太融寺での葬儀は黒田氏の「遺言」だったそうです。
  読売新聞大阪本社の記者時代、嫌なことがあると1人で太融寺を訪れて鐘をついていたそうです。   「黒田軍団」と異名を取り,大阪府警警官汚職事件など数多くのスクープを報じた社会部を率いた黒田氏が今の太融寺の現況をご覧になったらどう思われるでしょうか?
  太融寺の南側・西側にはラブホテルが濫立し,そのうちの数店舗は,隣の兎我野町(とがのちょう)にある保育園の100m以内で,大阪市への申請上ではビジネスホテルを装いながら「実態はラブホテル」として営業しています。
  幼稚園・保育園・小学校の周りにラブホテルは是非とも必要なものなのでしょうか?

 

 3.堂山(どうやま)町・神山(かみやま)町(写真:右)
 堂山町にも大手ラブホテルチェーン店の出店を契機に新規の巨大ホテルが,大阪市への申請上ではビジネスホテルを装いながら「実態はラブホテル」として営業しています。
 神山町にある保育園から100m以内に数店舗のホテルが,ビジネスホテルを装いながら「実態はラブホテル」として営業しています。
 また,神山町には市外からも多数来院される北野病院があり,お見舞にこられる方・通院される方が「ホテル街」となってしまった堂山を通らなければなりません。
 さらに,扇町公園には「キッズプラザ大阪」があり平日は小学校の遠足で,休日は多くの親子連れでにぎわっています。
 保育園・「キッズプラザ大阪」・病院・公園の目と鼻の先でラブホテルが濫立し,大阪市への申請上ではビジネスホテルを装いながら「実態はラブホテル」として営業しています。
 幼稚園・保育園・小学校の周りにラブホテルは是非とも必要なものなのでしょうか?

 

 4.最後に
 上記地域では「キタ歓楽街環境浄化推進協議会」が平成18年に立ち上げられ,ミナミの成功例をお手本に環境浄化に取組んでいるところですが,抜本的な環境浄化に取組むためには,こうした法の隙間を狙う偽装ラブホテルへの対応も求められるところです。
  幼稚園・保育園・小学校・神社仏閣の周りにラブホテルは是非とも必要なものなのでしょうか? 以上の地域においても西区本田小学校の新聞及びテレビ報道,神戸魚崎の事例のテレビ報道を受けて現在の状況が問題であると認識されつつあります。

  「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(俗称:風営法or風適法)及び「旅館業法」の早急な改正が求められるところです。

 

 

 


-全国の事例に戻る-